身体の筋肉にコリは身体に刻まれたストレスの記憶です。 その悪い記憶が、うつ病からの回復を阻害します。
前回の記事「第3回 ストレスが脳の扁桃体に傷を作る」で連続するストレスが脳の扁桃体に傷を作ることが分かりました。
ハリ施術でうつ病を治すには、ストレスの実態がはっきりしないと治せません。 確かに東洋医学では見えない「気」の存在を議論します。 西洋医学では、「心」や「心理」といいます。
一部の名人と言われる人には見えるかも知れませんが、「気」も「心」や「心理」も誰でもが、目で見て、手で触って実体に迫ることができません。
誰もができる客観的な治療ができないということです。
私は見えない「気」、「心」、「心理」よりも、見えて、手に触れる実体からストレスを考えていきたいと思います。
その理由は、具体的にハリ施術でうつ病を治す為です。 普遍的な理論体系が必要です。 誰もが見えて、触れる客観的なストレスの実体を示すことができると、後は具体的にストレスの実体を取り除くだけです。
ではそのストレスの実態を分析します。 大枠を考えてみます。
カラフルな石、 筋肉の中にも石を感じさせる非常に硬いコリがあります sarajuggernaut 氏によるPixabayからの画像 |
連続するストレスを分類する
ストレスを2種類に分類します。 1つは1次ストレスです。 もうひとつは1次ストレスによって作りだされる2次ストレスです。
1次ストレス
自分の意志だけでは避けることの出来ない、人を取り巻く環境が作るのが1次ストレスです。
慢性的な長時間労働、多忙による睡眠不足、人間関係(家庭内、職場、学校)、肉体の酷使などです。 一番は、孤独です。 これらがうつ病を引き起こす1次ストレスです。
この部分は鍼灸のハリ施術でどうの、こうのできる範囲を越えています。 ハリ施術で職場環境を変えれませんし、ハリを10本刺したとしても、職場、学校で人間関係を直接変えることは難しいです。
ただし顔に100本の美容バリを刺せば、小顔になり、顔に自信が生まれ、対人関係が変わる可能性は否定しませんが、全体としては、鍼灸のハリ施術の範囲を越えています。
2次ストレス
上で説明したように1次ストレスがあると、身体の姿勢は丸まったり、ちじこまったりします。 その悪い姿勢が長く続くと、何時も同じ筋肉が収縮しますし、それにより身体の血行不良が生じます。
それにより生まれるのが、首コリ、肩こり、腰痛、身体の冷えなどの痛み、苦しみの症状を引き起こします。 悪いことにその症状が固定されてしますと、1次ストレスが去ってもその痛みと苦しみは消えません。 これが身体に刻まれたストレスの記憶となります。
そうなると身体の首コリ、肩こり、腰痛、冷えの部分から「痛い、苦しい、冷たい」などの不快の情報が脳に通知されます。 この通知がストレスとなります。
それが、24時間途絶えない、2次の慢性ストレスです。 連続し途絶えないストレスとなり、過剰な抗トレスホルモのコルチゾールの過剰分泌を作りだしてしまいます。
ストレスと身体の筋肉コリ
これまでの説明で、ストレスには1次ストレスと2次ストレスがあることが分かりました。
1次ストレスは人を取り巻く環境から作りだされます。 この部分は鍼灸のハリ施術の対象に成り難い部分です。
2次ストレスは筋肉のコリと筋肉の血流低下による冷えです。 2次ストレスの痛み苦しみがうつ病を悪化させますし、回復を妨げています。
良いことは、筋肉のコリと血流低下による冷えの症状であれば、鍼灸の対象そのものです。
鍼灸のはり施術で、筋肉のコリと血流低下による冷えを取れば、うつ病が治るということになります。 現にその方法でうつ病が信じられないくらい短期間で治っております。
まとめ
ストレスから身体を守る為に、脳内では抗ストレスホルモンのコルチゾールが作りだされます。 24時間途絶えることのないストレスが続くと、コルチゾールは脳神経を委縮させて、細胞死を作りだします。 これがうつ病の原因の脳の傷でです。
ストレスは脳の他にも身体の筋肉のコリ、血流低下と冷えを作りだします。 これもうつ病を悪化させ、回復を妨げる原因です。
1次ストレスから離れて休息をとり、身体の筋肉のコリを取るとうつ病は治ります。
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