鍼灸のハリ施術でうつ病が短期間で治る理由を科学的に説明します。
うつ病は脳の扁桃体に出来た傷です。 その傷が治ればうつ病が治ります。
うつ病は脳の扁桃体に出来た傷です。 その傷が治ればうつ病が治ります。
その傷を治すのは、海馬や扁桃体で日々生まれている神経幹細胞です。
それが健やかに成長すれば、扁桃体の傷が埋まり、うつ病が治ります。
うつ病を治すには、神経幹細胞の成長を促進すればいいことが分かります。
神経幹細胞の成長を促進させる要点
- 筋肉のコリを取る。
筋肉のコリとその周囲の冷えが2次ストレスです。 2次ストレスがあると神経幹細胞が成長する前に死んでしまい傷が癒えません。 それで筋肉のコリをとります。 - 脳への血流を高める
慢性的に脳の血流量が低下すると、酸素や栄養が脳へ十分に行かず、いろいろな悪影響が生まれることは直観で分かります。
首のコリを取ります。 ツボで言えば風池、天柱、完骨周囲のコリをとります。 - 脳の老廃物を排泄を高める
脳の老廃物は、頸静脈で排泄されます。 それしかありません。 首のコリが頸静脈を圧迫して排泄量を低下させます。
首のコリを取ります。 胸鎖乳突筋、斜角筋などのコリをとります。 - 良質な睡眠
睡眠時に脳の隙間が広がり、脳脊髄液が老廃物を洗い流してくれます。
交感神経の興奮を抑えると良質な睡眠がとれて脳の隙間が広がります
そして脳脊髄液が老廃物を洗い流して排泄が高まります。
全身の筋肉のコリを取ります。 - 脳由来神経栄養因子(BDNF)とグリア細胞由来神経栄養因子を高める *1)
運動をすると脳由来神経栄養因子(BDNF)とグリア細胞由来神経栄養因子が高まり、神経幹細胞の成長が促進されます。
筋トレよりもインターバルトレーニングがいいです。
直接的には、ハリ施術と関係はありませんが、神経幹細胞の成長が促進する要素の1つです。
脳への血流を高める
京都大学大学院 白川久志准教授の学術論文
京都大学大学院薬学研究科 白川 久志准教授の「Journal of Neuroscience」2018年3月9日に掲載されて学術論文によると:*2)慢性的な脳への血流の低下がアルツハイマー病、中枢神経変性疾患や精神疾患にも脳の血流低下が中枢神経変性疾患や精神疾患に関係することは研究者の間では既成事実でした。
慢性的に脳の血流量が低下し、酸素や栄養が脳へ十分に行き届かなくなることは認知機能障害の発症・病態増悪因子の一つであることが指摘されてきましたが、その病態メカニズムは詳しくは分かっていませんでした。
それを解明すると、慢性的な脳血流の低下が、脳の免疫細胞であるミクログリアの過剰な活性化、中枢神経系の過剰な炎症(脳内炎症)、白質部分の傷害が観察され、認知機能障害が起こっている。
白川久志准教授の学術論文から分かること
脳中心部への血液供給は椎骨動脈しかありません。 慢性的な首の筋肉のコリがあると椎骨動脈の血管を圧迫して脳の血流量が低下します。ハリ施術で首のコリを取り、血管の圧迫を解消します。
そうすると脳への血流が増えて、中枢神経変性疾患や精神疾患にも脳の血流低下が中枢神経変性疾患や精神疾患が改善することになります。 うつ病も治ります。
椎骨動脈の構造が血流の低下を引き起こす
また椎骨動脈は解剖学的に首の筋肉のコリによる圧迫を受けやすい構造になっています。
解剖学の定番本のネッターの解剖にある図を掲載すれば解剖学上の問題点は一目瞭然ですが、著作権があるのでそれができません。 それでネットでPublicフリーで見つけた図がFig. 1です。
Fig. 1は、椎骨動脈(赤)と頸椎です。 V3,V4の高さでの椎骨動脈の曲がりに着目して下さい。その曲がりがあるとちょっとした外部要因の変動により血流を低下が生まれやすくなります。
V3の高さで椎骨動脈の曲がりが大きいです。ネッターの解剖本ではそれほどはありません。
それでネットで調べてみました。 ネット見たCT図*3)でも同様の形状がありましたが、疾患を持つ患者さんでした。 正常者はFig.1の右V3よりももう少し曲がりが少ないようです。
言葉で説明すると、頸椎の外側に骨のガイド穴があり、椎骨動脈はそこを通って脳に向かって上っています。 頭蓋骨に一番近い頸椎の1番で椎骨動脈は中心に向かって直角の曲がり、水平になり少し進みます。 その後鈍角で立ち上がり脳の中心に入っていきます。 ネット見た正常者のCT図は角度がもう少し直角に近いものでした。 左右2本の椎骨動脈が、その鈍角で上り、その後に一本になります。
V3,V4の椎骨動脈の上には、靭帯と大後頭直筋があります。 構造的に大後頭直筋にコリがあると椎骨動脈を圧迫することになります。
うつ病を治すには、大後頭直筋のコリを取る事が重要となります。 小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋なども重要です。
Fig. 1 椎骨動脈の構造的な曲がりと頸椎 By Frank Gaillard - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5082843 |
パーキンソン病も脳の血流低下?
Fig.1で、椎骨動脈は脳の中心を上っていきます。 Basilas arteryの高さが脳底動脈で、そこにあるのが下から延髄、橋、中脳です。 その先で左右に分かれ、図が切れているあたりが海馬です。 海馬の先っぽが扁桃体です。
直観的に椎骨動脈の血行不良が、扁桃体の傷の回復を阻害することが分かります。
話は違いますが、中脳の黒質と言われているところでドーパミンが分泌されます。 Fig.1で、Basilas arteryと書いてある上部に位置します。 そこでのドーパミンの分泌低下がパーキンソン病です。
ハリで首のコリをとれば、椎骨動脈の血行不良が改善され、パーキンソン病も改善できる可能性を感じていますが、まだ患者さんの経験がありません。
またストレスで分泌されるコルチゾールで海馬と扁桃体が損傷します。 海馬のちょっと下にあるのが、中脳です。 今のうつ病の治療法がそのままパーキンソン病の治療に使える気がしております。 今後の課題です。
これらには医療連携が必要ですが、残念ながら鍼灸師は医療に信じて貰っていないし、利害が競合するところがあります。 薬もいらず、ハリでパーキンソン病が簡単に治ったら、それは病院経営上一大事で、医師の沽券に関わります。
しかしボブ・ディランが「時代は変る」で歌っているように、だれがなんと言っても、抵抗しても、時代は変わります。
And the first one now will later be last(今ある一番のモノは、やがては後者にとって変わる)For the times they are a-changin’(時代は変わりつつあるんだ)
ボブ・ディランの「時代は変る」を励みにガンバリます。
参考文献
1) 脳由来神経栄養因子(BDNF)とグリア細胞由来神経栄養因子の低下
日本生物学的精神医学会誌 22 巻 2 号からの抜粋神経可塑性仮説では,ストレスへの曝露がコルチゾール分泌促進を介して脳由来神経栄養因子(BDNF)をはじめとする神経由来因子の産生を低下させ,特に海馬 (CA1,CA3,顆粒細胞層)や前頭皮質などでの神経新生を減少させると考える。
2) 脳の血流低下が中枢神経変性疾患や精神疾患に関係する
「Journal of Neuroscience」日本時間2018年3月9日掲載京都大学大学院薬学研究科 白川 久志准教授
TRPM2 Channel Aggravates CNS Inflammation and Cognitive Impairment via Activation of Microglia in Chronic Cerebral Hypoperfusion
Journal of Neuroscience 4 April 2018, 38 (14) 3520-3533;
DOI: https://doi.org/10.1523/JNEUROSCI.2451-17.2018
NEUROSURGERY BLOG
Daily bibliographic review of the Neurosurgery Department. La Fe University Hospital. Valencia, Spain 13/10/2014
Vertebral artery variations and osseous anomaly at the C1-2 level diagnosed by 3D CT angiography in normal subjects
https://www.neurosurgery-blog.com/archives/7767
Journal of Neuroscience 4 April 2018, 38 (14) 3520-3533;
DOI: https://doi.org/10.1523/JNEUROSCI.2451-17.2018
3)椎骨動脈のCT図
スペイン、バレンシアの脳神経外科ブログNEUROSURGERY BLOG
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Vertebral artery variations and osseous anomaly at the C1-2 level diagnosed by 3D CT angiography in normal subjects
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