トラウマのER理論を使ってトラウムの記憶を書き換えるTパンチキック療法の解説記事です。
運動の全体像が分かり、セフルケアで行う為に必要な情報です。 読めばセフルケアでTパンチキック療法をできてトラウマの記憶を書き換えることができます。
目次 (関連記事のページ)
トラウマのER理論の全体像が分かる記事です。
トラウマの記憶は脳のどこにあるか、最新の脳画像で説明しています。
トラウマのER理論の前提となる科学情報です。
★4回 トラウマの記憶を消す新しい治療法
Tパンチキック療法
トラウマの記憶を消す為のセルフケアの運動法です。
今回の記事です。
Tパンチキック療法の基本コンセプトはライオンに狙われているガゼルの運動
Tパンチキック療法を出来るだけシンプルに説明すると、それはライオンに狙われているガゼルが逃走する運動を模擬したものです。
ライオンに食べられる危機から全力で逃げて命が守れた。 危機はあったが、今は安全で命があると脳の記憶を作ります。
トラウマの記憶は生存本能の恐怖と密接に繋っています。その繋がりを弱めます。 そして自分でコントロールできる通常の危機警戒の記憶にします。
理想的なトラウマの記憶を書き換える運動
理想的な運動の2つの重要なポイント
1.ライオンに狙われているガゼルが逃げ切れた運動の模擬となります。
運動は全力疾走になります。
距離的には300mから400mの距離を全力で走ります。
走り終えた時に必ず息が切れて、はーあはーあと肩で息している事が必要です。
2.実際にトラウマのフラッシュバックが起きたその瞬間に、運動することが重要です。
全力疾走で職場から逃げ出だす
トラウマの記憶のフラッシュバックが起きたその瞬間に仕事をしていたら、その仕事を放り投げて全力疾走で職場から逃げ出します。
家庭の家の中でトラウマの記憶のフラッシュバックが起きたら、家事を放り投げて、全力疾走で家から逃げ出します。
理想の運動の問題点
職場が陸上競技場のトラックの上であれば理想的なトラウマの記憶を書き換える運動が出来るかもしてません。 しかし現実的には仕事や家庭を掘り投げて、その場で400mの全力疾走は無理です。
それもトラウマのフラッシュバックが起きたその瞬間にです。
現実的なトラウマの記憶を書き換える運動
現実的な運動は、短時間で心拍数を一機に上がる運動になります。
足と手の二つを別々に運動します。
Tパンチキック療法を行うタイミングは、フラッシュバックが起きた瞬間でもなくていいです。各人ができる夜以外の時間で、朝や日中がよいと思います。
夜の運動は交感神経を高めて睡眠を妨げます。 夜の運動はお勧めできません。
理想とはかなり違った運動療法になりました。 仕方がありません。
一機に記憶を作り変える事はできませんが、ジワリジワリと改善を目指す運動療法になります。
足の運動
肩幅の幅で立ちます。足底はべた足で床に立ちます。
片足の膝を蹴り上げます。
前に蹴りだす膝蹴りというより、膝を高く持ち上げる運動になります。
それを最初は右足から行います。
20秒全力、10秒50%の力で30秒間を右足だけで行います。
右足が終われば、次は左足を20秒全力、10秒50%をします。
足の運動の騒音対策など
全力疾走の模擬であれば、その場で早く動作させる足踏みがいいと思われます。
しかし足踏み動作を早くする事は難しく、誰でも出来る運動ではありません。
その上にマンションやアパートにお住まい方は騒音問題を起こしてしまいます。 床に足踏みの衝撃音が伝わってしまします。
それで片足だけの膝の持ち上げ運動をします。
片足だけに集中すれば早く膝を持ち上げることもできます。
膝がお腹のぶつかる感覚で行います。
腕の運動
トラウマのフラッシュバックが起きると、肩甲骨の周囲に筋収縮の蓄積が出来る事を臨床で観察しました。複数の患者さんの観察結果です。
それで肩甲骨を筋収縮のエネルギーの蓄積の解放にはシャドーボクシングが向いていると判断しました。
別にボクサーを目指している訳ではありません。
トラウマの記憶を書き換えたいだけです。
それでフォームは気にしないで自分の持っている今の力を使って全力で両手のパンチ動作をします。そうすることで肩甲骨を動かしたい。
腕の運動に関する若干の懸念
走りのレーニングでは腕振り運動があります。 ライオンから逃げるガゼルを模擬するならもしかして腕振り運動が良かったかもしれません。
今回の運動療法で陸上の選手を目指している訳けではありません。 それで腕振り運動は地味で継続する意欲が削がれます。 継続の意欲が湧きません。
それならシャドーボクシングぽい方がマシと判断しました。
運動が健康に良いと分かっていても、続かないというのが普通の人です。
ましてやセルフケアで行うとなると。
それがシャドーボクシングであれば、不思議と週に1度で数カ月継続中の方もおられます。
Tキックパンチ療法のポイント
1.運動はタバタトレーニング法を使います。
a) 20秒全力 ー>10秒流し(50%程度の力)
b) 上記のa)を6セット、合計で3分のインターバル運動になります。
本来のタバタトレーニングは4分8セットです。 一般人には4分8セットは無理です。 運動強度が高すぎます。 それで3分6セットにしました。
2.短時間で心拍数を一気に上げます。
運動が終わった時に、「はーはー」と肩で息をしている状態になっている事。
息切れするほと心拍数が上がらないと効果がありません。
ライオンから歩いて、或いはジョッギングの早さでは逃げれません、
捕まって食べらてしまいます。
脳はそれ程度の運動ではだまされません。
3.運動は足が6セット、手が6セットの合計6分です。
足の運動で6セットします。
少しだけ休んで1分以内、
続けて手の運動を6セットします。
最初から6セットが無理な人は4セットからでも大丈夫です。
4. 運動の頻度
1日1回でいいですから、それを週に連続3日から4日行います。
週の残りの4日から3日は完全休息で運動を一切しません。
連続する完全休息日は自分へのご褒美です。
ご褒美がないと持続できません。
1日に2回できる人は行って下さい。
回数を増やせば効果は高まります。
しかしかならず連続する休息日を取って下さい。
インターバル・タイマー
タバタトレーニングにはインターバルタイマーが必要です。
スマホ用のフリーのタイマーアプリが数多くあります。
私はアンドロイド用の英語版のインターバルタイマーアプリの「Hybrid Interval Timer」を使っています。
私がタバタトレーニングを始めた当時は、日本語で使い易いインターバルタイマーアプリがなく、仕方なく英語版を使いました。
インターバルタイマーには20秒、10秒が連続してセットできるだけのシンプルなタイマーが望ましいです。
その20秒と10秒の組み合わせで3セットが設定できるインターバルタイマーです。
Fig.2 GooglePlayのインターバル・タイマーアプリ 右のアプリを使っています。 |
Tパンチキック療法の効果
重度のトラウマを持つ元患者さん2人
現在当院に通院中の患者さんの中に酷いトラウマを持つ患者さんはいません。それで過去に通院されていた患者さんにメールで連絡を取りTパンチキック療法の実践とトラウマのER理論を説明してTパンチキック療法を遣って頂きました。
重度のトラウマ元患者さん1人目
メールで説明してフォローアップのメールもしましたが、どうやら効果を直ちに感じられずTパンチキック療法を止められました。 残念です。
対面でフォローアップできないことが焦れたいです。
重度のトラウマ元患者さん2人目
メールでトラウムのER理論のブログ記事を読んで頂きました。 ER理論に可能性を感じて熱心にやって頂けました。 期間は2週間くらいです。 しかし効果が現れていません。
遠くに転居されていて状況がよく分からないのでZoomミーティングをしました。
するとTパンチキック療法をYouTubeのタバタ・キックボクシングのトレーニング動画に合わせて運動されていました。
それは間違いです。 キックボクサーになるトレーニングではありません。
トラウマの記憶を書き換える運動をしなければなりません。
ライオンに追われてそこから命がけで全力に逃げている運動が必要です。
死ね気で20秒間は全力で運動します。
力を込めて一回の運動をするのでなくて、動作のスピードを高めます。
そして心拍数を高めます。 終わると息が上がっていて「はーはー」と息する状態まで持っていかないと効果はでません。
Zoomミーティング後に正しいTパンチキック療法を行ってて頂けましたが、本人も効果を感じると言ってましたが、1週間程度しか続きませんでした。
理由は一日に何回もトラウマのフラッシュバックが起こって、Tパンチキック療法で緩む以上に身体が固まってしまい、筋肉の痛みと苦しみで続けられない。
遠隔地に転居されているので、治療院に来て貰ってハリで緩める訳もいきません。
通院中の患者様の結果
強いトラウマの患者さんはいません。軽度のうつ病に関わる軽度のトラウマらしきを持つ患者さんは数名いらっしゃいます。
またうつ病+パニック症の患者さんもいらっしゃいます。
対面でトラウマのER理論の説明とTパンチキック療法の最初の1回は一緒に行っています。
しっかり理解して頂いた後は自宅で無理のない範囲でTパンチキック療法を続けて貰っています。
定量的に言えませんが、筋肉のコリの取れる進行度が早い気がします。
トラウマの記憶のフラッシュバックで筋肉のコリの蓄積が少ない気がします。
またパニック症状もうつ病と共に順調に回復しています。
脳梗塞の後遺症の患者さん2人
筋肉の痙縮は発病時の恐怖の記憶のトラウマ記憶で作られる。そのトラウマ記憶のフラッシュバックが痙縮はを引き起こしているのではと仮説を立てました。それで2人の患者さんに対してTパンチキック療法を行って貰っています。
毎回、私と一緒に行って貰えています。
頻度は週に1度程度です。 頻度が少ないので、効果の確認はこれからです。
元々日々の運動量が少ないので身体の運動機能の改善を目的にしてTパンチキック療法を行っています。
Tパンチキック療法の課題
重度のトラウマの患者さんではトラウマのフラッシュバックが一日何回も起こり、その都度筋収縮のコリの蓄積が生じます。
Tハンチ・キック療法でトラウマの記憶を書き換える働きが間に合っていません。
重度のトラウマの患者さんは最初にトラウマのフラッシュバックで出来た筋肉のコリの蓄積を取る必要があります。
コリの蓄積が取れたら、Tハンチキック療法をセルフケアですると効果がでると考えています。
キララ鍼灸院の宣伝になって恐縮しますが、重度のトラウマの患者方は是非キララ鍼灸院に来院して治療をして下さい。
今後のTパンチキック療法
やはり重度のトラウマの患者さんにとっても即効性のある運動療法でないと、持続の気持ちが持ちません。
即効性のあるトラウマの記憶を消す運動療法を考えて行きたいです。
コンテンツは全てオリジナルです。引用は明記しています。
著作権保護に配慮をお願いします。キララ鍼灸院 札幌市中央区
Copyright © 2021 JidaiSay
0 件のコメント:
コメントを投稿