18回 イオタ・カラギーナン含有の市販品スプレー比較評価

イオタ・カラギーナン入りの市販品のスプレーのコロナウィルスに対する効果を調べた論文があります。 その論文の結論の重要点を分かり易く紹介します。 

論文について

論文はドイツの分子ウイルス学研究所、ウルム大学医療センター、ウルム大学一般生理学研究所の研究者によって書かれています。 オンラインでの公開日は2021年2月9日です。学術誌公開:2021年5月1日です。 今年の2021年の発表なのでコロナウィルス時代にマッチした話題です。

市販品のスプレーについて

6種類の市販品のスプレーが評価されました。市販薬として販売されています。

 ライノウイルス、インフルエンザウイルス、感冒コロナウイルスなどのウイルスによる呼吸器感染症の症状を和らげ、罹病期間を短縮し、ウイルスの排出を促進するために、鼻粘膜や口腔粘膜に塗布するスプレーとして承認されたものです。

ドイツのドラッグストアで処方箋が不用で買える製品です。

6種類の内で1つが経口スプレーで、残りの5種類が点鼻用です。
スプレーの成分は、鼻づまりの症状を軽減するための成分、保湿成分やゲル化した粘膜保護です。

イオタ・カラギーナン入りは2つです。1つが点鼻用で、もう1つが経口スプレーです。
下の写真で点鼻用の方を紹介します。  日本では売っていません。日本のAmazonでも見つけることができません。 


viruseptin-against-cold-nasal-spray-20-ml
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成分がイオタ・カラギーナンと塩化ナトリウム(塩)だけの点鼻薬
商品名 : ウイルセプチン 20ml


評価方法

実験室での評価です。 成人の気道上皮細胞を採取して、その中でコロナウィルスを培養した物を使っています。 

論文の結果の重要点 

1.イオタ・カラギーナンはコロナウイルスを直接的に殺傷はできない。 しかしコロナウイルス感染を効果的に抑制する。 

結論が矛盾しているようですが、その解説をします。 

いろいろな論文でも踏み込んだ考えを見つけることができませんでした。それで私見になります。

イオタ・カラギーナンはコロナウイルスを殺しはしませんが、スプレーするとゲル材なのでコロナウイルスの表面にあるスパイクタンパク質に被膜を作ります。 

スパイクタンパク質が膜が覆われるので、そのトゲのようなスパイクタンパク質は体のACE2受容体に刺さることができなくなります。 トゲが刺さらないとACE2に固定(結合)でないので、細胞侵入ができません。それで感染予防になります。

ゲル材に包まれたコロナウイルスは生きたまま胃に落ちて、そこで分解されると前回のブログで紹介した論文で言われています。


2.更に重要なことはイオタ・カラギーナンは人体の細胞を殺さない、安全ということです。

3.イオタ・カラギーナンが1.2㎎/ml* の濃度で含まれている点鼻スプレがあります。 それの77倍希釈液でもコロナウィスルを半減でき、更に10~20倍希釈液がコロナウィスルを80%以上抑制したことから、薄くても効く

*)1.2㎎/mLの濃度は500㏄のペットボトルの水にイオタ・カラギーナンを0.6gを入れた濃度です。

4.イオタ・カラギーナン含有以外のスプレー4種類はコロナウイルスを殺したり、感染力を完全に抑制できます。 しかしその母体の細胞も殺して(細胞毒性)しまいます。 現実の感染拡大の予防には使えません。
 
5.鼻腔拡張剤を含む鼻腔スプレーは感染症を助長する可能性もある。

6.細胞毒性の原因の一つは含まれている防腐剤(ベンザルコニウム)かもしれない。

7.スプレーの効果は唾液と粘膜繊毛によって除去されるので一時的である。 保護マスクの着用効果に代わるものではない。

8.すでに感染している部位にスプレーを塗布することで、ウイルスの局所的な拡散を防ぎ、ウイルス量を減らして、症状や他の個体への感染を減らすことができる可能性がある。

9.イオタ・カラギーナンと塩化ナトリウム()だけの成分のスプレーは2倍希釈は細胞の生存率に影響を与えなかったが、同じ2倍希釈のイオタ・カラギーナンと塩化ナトリウム+キシリトール*2のスプレイはCC50値が約19.3%になり、細胞の生存率を低下させた。 

10.分析した全てのスプレーは人での安全性が確認されているため,細胞培養試験で得られた細胞毒性効果は,人体での毒性を反映したものではない。



キシリトールを自作スプレーの成分に入れるか *2)

あえてキシリトールについて踏み込んで書かなくでもいいかと思っていましたが、やはり少し気になったので追加記事として書きます。

一部のネット記事でイオタ・カラギーナンを使った自作スプレーの材料にキシリトールを使ったものを見ました。 

市販品のイオタ・カラギーナンの経口スプレーにキシリトールが使われています。 その理由は、恐らくコロナウィルス流行の早期にキシリトールにコロナウィルスの殺傷性があると言われていました。 それで市販のスプレーの成分に使われたと考えられます。どこかの論文で読みました。

その流れから市販のスプレの成分を分析して自作にも使用されたものと思われます。

しかし今回の論文の結果の重要点の9)にありますように「キシリトールを含むスプレー液は2倍希釈しても細胞の生存率を低下させた事実」があります。 それで自作でつくる理想的なスプレーには使わないのがいいと私は考えています。 自作では材料も少ない方がよく、作り易くもなります。

もしキシリトールを使ったとしても、その影響は小さく、イオタ・カラギーナンのスプレーによるコロナウィルス感染拡大の抑制効果が大きいので問題はないと思います。 それでもゼロから自作するなら使わないの方がいいと考えています。

                                            (キシリトール追加記事 2021/10/13)

まとめ

イオタ・カラギーナンのスプレーはコロナウィルスの感染を効果的に抑制できます。ライノウイルス、インフルエンザウイルスにも使えて万能です。

イオタ・カラギーナン自体はゲル化の食材であり、人の細胞を殺傷する危険性は極めて低い。

また極微量のイオタ・カラギーナンにも感染の予防効果があります。 10倍の希釈でも十分な効果が確認できています。 1回の鼻スプレーと1回の口スプレーにより、コロナウィルスが抑制されました。


自作のコロナ感染予防のスプレーはイオタ・カラギーナンと塩だけで作るのがベストです。 
キシリトールは入れません。 当然細胞毒性を持つ防腐剤も使いません。

市販品で市場を広く流通させるとなると、どのような扱いがされるかわかりません。 それで腐剤を欠かせません。 しかしイオタ・カラギーナンのスプレーを自作すると、防腐剤がない理想的なコロナウィルスの感染を作ることができます。

私は既に自作して使っています。 また私の治療院に来られた患者様に自作用の調合済みの(イオタ・カラギーナンと塩だけ)を無料で提供しています。


次回に自作のイオタ・カラギーナンのスプレー作り方の記事を書きます。




資料


Desiree Schütz, 1 ,* Carina Conzelmann, 1 ,* Giorgio Fois, 2 Rüdiger Groß, 1 Tatjana Weil, 1 Lukas Wettstein, 1 Steffen Stenger, 3 Alexander Zelikin, 4 Thomas K. Hoffmann, 5 Manfred Frick,corresponding author 2 Janis A. Müller,corresponding author 1 and Jan Münchcorresponding

2021年5月1日; 320(5):L750–L756。
オンラインで公開2021年2月9日 doi:  10.1152 / ajplung.00552.2020
PMCID :PMC8384564
PMID:33561380


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